マイホーム奮戦記プロローグ２

■マイホーム奮戦記　プロローグ２

展示場から帰ってきて，各社のパンフレットを見ると，マイホームに対する夢はどんどん膨らんできますが，現実に抱えている問題点は一つも解決しません。

■問題点

１．資金・・・自己資金もあまりありません。ましてや土地なんて。
２．それぞれの親のこと・・・長男長女夫婦としては，大切なことです。
３．方角・・・方角を見るとどうしても名古屋の高級住宅地方面になってしまう。

これらの問題点を解決するために，私たちはこういう作戦を立てました。僕の両親は２Ｋｍぐらい離れたところに住んでいるのですが，築３０年・３２坪ほどの持ち家です。そこを売却して得た資金を加え，土地を別の場所へ購入し２世帯住宅を建てる。妻のお母さんも，いずれは同居できる間取りとする，というものでした。

■平成９年２月１１日（火・祝）

早速，実家へ行き両親に相談を持ちかけました。返事は・・・ＮＯでした。両親は実家で商売をしており場所は表通り（片側１車線，片側１車線＋バスレーンの変則３車線）に面した商店街に住んでいます。商売をやめることについては問題はないが，今住んでいる土地を離れたくないというのです。商売をしている関係上，近所付き合いも活発にあり，慣れ親しんだ土地を離れることは避けたい，ということでした。２世帯住宅になれば孫の顔も毎日のように見ることができるだろうし，いい話かな，と思ったのですが，両親が今住んでいる土地柄に対する愛着は，私たちの想像以上でした。これでまた私たちのマイホーム計画は暗礁に乗り上げたのです。

■平成９年２月１２日（水）

ヘーベルハウスからＴＥＬ。その後どうなりましたか，と聞かれる。いろいろ話をしていると，住宅展示場で話したこちらの条件をあまり理解していないように感じられるのです。ヘーベルハウスは気に入っているのですが，少しがっかりです。

■平成９年２月１４日（金）

ダイワハウスが来訪。内容はあまり覚えていませんが，前述の問題点があり今はまだ買えません，と伝える。いつかはわかりませんが，パナホームからもコンタクトはありました。しかし，どこも話を早く進めたがるのです。日柄も気にする私たちとしては（平成９年には建てられない）少しうんざりしました。

このころの時点で，私たち夫婦はパナホームとへーベルハウスに絞りかけていました。ただ，へーベルハウスの方が少し高そうかな，パナホームの方が少しお値打ちかな，と漠然と感じていました。それは，ＴＶのＣＭや広告などのイメージから感じる印象ということもあったのですが，元職場の先輩が１０年ほど前にヘーベルハウスで建てられており，その方が「ヘーベルはいいぞ，値引きしないけどな」とよく口にされていたからです。この先輩がこの後，この奮戦記のとても重要なキーポイントになってくるのですが・・。それはこの後のお楽しみです。

その後，日付は記録に残っていないのですが，へーベルハウスから完成宅入居前見学会の案内を頂きました。名古屋市の天白区のお宅でした。ここで私たちは初めてモデルハウスではなく，普通のへーベルハウスを見ることになるのです。現地のすぐそばに駐車場が用意されており，そこから完成宅へ向かって歩いていくと派手な垂れ幕（他人の事ながらちょっと恥ずかしかった）がかけられた家がすぐ見つかりました。２階建てで，４ＬＤＫか５ＬＤＫだったと思います。受付で間取り図と手袋を受け取り，中を一通り説明していただきました。おおよその建築費も教えて頂きましたが，現実的な値段でした。モデルハウスの贅沢さから見れば普通の家ですが十分に豪華で，建具等もしっかりしており高級感があふれています。キッチンが少し古びた感じがしましたが，今まで使用していたものがまだ十分使えるので施主さんが持ち込んだということでした。こういった無駄をしないという考え方が通るのも私たちの共感を呼びました。これでまた一歩，へーベルハウスが自分たちに近づいた感じがしました。